160320 My little herb, Peppermint.

こんな時間から日記を、しかもシラフ書くのは数年ぶりというレベルだが

書き残しておきたいことがあるので書く。






1年前の夏、ハーブを購入した。ペパーミント(名前を聞くとどうしてもThe Peanutのペパーミントパティを思い出してしまう)。
葉が小さめで、香りもよく、虫よけになる素晴らしいハーブだ。
自分で草を育てたことがないので初めはいろいろ調べたりして気をかけていたが、自分が忙しいこともあって、慣れてくるとどんどん気にしなくなってしまった。
そして冬が来て、冬のハーブの育て方は知らなかったが気にも留めなかった。
ベランダでタバコ吸いながら、適当に乾いてそうな時に水をあげるだけ。1日の内に2回水をやったり、1週間に1回やったりペースもバラバラだった。ここでもう想像はつくことだが、どんどん葉が枯れ、茎も色を変え、力が無くなってしまった。

そして冬を超えることはできずに枯れきってしまった。

枯れてから冬のハーブの育て方を調べてみた。乾燥を一番気を付けることだと。次はもっとちゃんと育てよう、またペパーミントにしようかなどと考えながらも自分が枯らしたことを飲み込めなかったのだろうか、何故か枯れきってからなんとなく毎夜水をあげていた。もう死んでしまっているのに。

ちょうどその頃、俺は大好きだった彼女にフラれ、毎夜涙を流し、朝までアルコールが残っているほどのウイスキーを毎夜飲んでいた。
自他ともに認めるポジティブシンキングの俺が「死んでしまいたい」と思うほど堕ちていた。鬱になるというのはそんな状態のことだろうか。食欲もなく、後から測ってみたら体重が8kgも減っていた。たった3週間で。

昼間は無理にでも学校にゾンビのような歩きで行き、誰かと話すことで気を紛らわし、帰ってからは酒を飲む。700mlのウイスキーボトルは4日をもたなかった。3日目には必ず新しく買って帰っていた。
そんな生活が2週間続いたある日の午前2時頃の暗いベランダで、酔っぱらった状態で寝る前の一服をしているときだった。
「彼女を失ったけど、こいつも枯れてしまったんだよなー」と思いながらしゃがんで、枯れきったペパーミントを見つめた。
「あれっ…?」
鉢を埋めている土の表面の近くに小さい葉が見えた。もう少し屈んでよく見るといくつか幼い葉がちらほらと見えた。新しく生えてきたのだ。死んでしまったと思っていたのに。真っ暗でひたすら黒く塗りつぶされた夜空に、点々と星のようなものが見えてきた感覚だった。そしてその光の方へと向かうべきだと思った。ペパーミントの幼い葉から僕は元気をもらった。枯れてしまった自分ももしかしたら新しく始められるのではないかと思えるようになった。;(から;|ぐらいにはなったと思う。勢いよく立ち上がったら立ちくらみがしたので、とりあえず寝ることにした。



彼女は僕にとっては全く新しいタイプの女だった。もちろん、僕が付き合う範囲内ではあるが、経験も豊富で僕からすれば雲の上の存在だった。そんな女と付き合ったことなんてあるわけがない。でも自分の恋愛のノウハウがあったからそれで当てはめてみたらなんとなくうまくいった。だから力抜いてだらけてしまった途端、終わってしまった。難しすぎた。
でも、もうそういう女との付き合い方もわかった。これまでのノウハウに結合させるだけ。彼女のおかげで、次このタイプの女が現れても対応できる。もちろん本人相手でもそうだけど(笑)

冬は過ぎた。そろそろ春を迎える時期になってきたのではないか。
次のペパーミントはどんなタイプなんだろう。